はじめに
草・水とやってきてまだまだ先は長いPart3になります。
前回・前々回の記事は私が想定していなかった数のいろんな人に見ていただけているようで恐縮の極みなんですが、それに驕らず昂らず粛々と頑張っていきたいと思います。宜しくお願いします。
今回仕分けるタイプ
今回仕分けるタイプは……
毒タイプ!
ここで毒タイプ!? と思った人もいるだろうけど、それには少し理由がありまして……。
と言うのも、この記事を書こうと思ったきっかけであるPart1でも紹介したツイートの後に私も色々考察をツイートしました。
その時に考察したのが、草タイプと毒タイプだったんです。
すなわち、草タイプと毒タイプは『頭の中である程度考えたうえでアウトプットしている』状態と言えます。
短期間で記事を作るのであれば考えたことのあるものが作りやすいかなーというわけですね。
草・水と来たら炎だろ! と思っている方には申し訳ないのですが……。
では、分類開始。
分類一覧
タイプA:毒を持った植物をモチーフとしたポケモン
(8/69種類)
草タイプが複合されているポケモン。
初代では毒タイプのない草タイプがパラセクト系・ナッシー系・モンジャラの3種族で、これらはすべて花ではない植物なので、少なくとも初代の時点では『花は毒があるもの』と定義していた節がある。
No.001 フシギダネ Bulbasaur たかさ0.7m
— たかさおじさん (@ikiro_pkmn) 2019年6月21日
No.002 フシギソウ Ivysaur たかさ1.0m
No.003 フシギバナ Venusaur たかさ2.0m
No.003 メガフシギバナ Mega Venusaur たかさ2.4m
くさ どく 両生類 怪獣 植物 メガシンカ 初代#たかさ考察 pic.twitter.com/soGOhCWVJi
上記ツイートはウルトラQに出てくるマンモスフラワーがフシギバナのモチーフであるという説であり、またそのマンモスフラワーはムクゲという花が元らしい。
仮にモチーフがマンモスフラワーだとしたならば、その怪獣は毒性の花粉をばらまく習性があるので、そこから毒を着想したものと考えられる。一方、ムクゲには毒はないが、樹皮や蕾が生薬として使われている。
ロズレイド、すなわちバラにも毒はない。ただし、トゲによって怪我したところから細菌が入り込んで腫れることから長い間毒があるものと考えられていたので、毒タイプがあるのはそのクラシックなイメージからだろう。
タイプB:毒を持った動物をモチーフとしたポケモン
スピアー系
ニドラン系
(34/69種類)
毒を持った動物モチーフのポケモン。
毒を持っていると見せかけて実は種族全体では多数派でない、というのは動物あるある。蛇とかはその典型で、例えば日本の本州に生息する蛇だと毒を持った種は8種類中2種類しかいない(25%と考えたら多そうに感じるけど)。
ほかにもコウモリや蛾やクモも毒を持った種類が大多数を占めるかと言ったらそういうわけでもない。だが、毒を持っているという印象が強いため毒タイプにされているのだろう。
一方でドクロッグ系やドヒドイデ系、エンニュート系は特別毒を持った種をモチーフにしている(エンニュート⇒ドクトカゲ等)。
UBたちは明確にどのモチーフと断言しづらい見た目をしているが、ウツロイドをクラゲ、アーゴヨン系をハチとしてここにカウント。意見募集中。
タイプC:悪臭を放つものをモチーフとしたポケモン
(5/69種類)
悪臭を放つ生物モチーフのポケモン。
モチーフのラフレシアやスカンクは、悪臭こそ放つものの毒は持ってない。しかし、その悪臭を毒ガスと関連づけられて毒タイプになったんだと考えられる。
タイプD:消化性の液体をモチーフとしたポケモン
(5/69種類)
それぞれウツボカズラと胃袋がモチーフ。
ウツボカズラは袋状の物体で消化液を分泌し虫を溶かすという。胃袋も同様に胃液を出して食物を分解する。
一般的な毒のイメージとは少々違うが、液体によって物体が溶けてなくなるという印象が毒をイメージさせるのだろう。
タイプE:公害をモチーフとしたポケモン
ゲンガー系
(9/69種類)
ヘドロ・毒ガス・ゴミなどの公害をモチーフとしたポケモン。
上記タイプと異なり、人類が生み出してしまった汚染による有害物質がモロに出現しているポケモンたちで、ポケモンがただ生物だけをキャラクター化したコンテンツではない所以ともいえる。
ウルトラ怪獣にも公害をモチーフにした怪獣が複数存在するので、カプセル怪獣を祖とするポケモンたちのモチーフはそこから着想を得たのかなぁなんて思う。
タイプF:文化的な毒をモチーフにしたポケモン
ストリンダー系
(4/142種類)
数が少なすぎるのでその他に入れてもいいんだけど、毒タイプをテーマにするにあたって絶対書きたかったことのひとつなので特別に項目を作成。
文化的な毒というのはどういうことか。
名詞としての『毒』の意味合いには一般的な『生物の体内に入ると生命活動に障害を生じさせる物体』以外に、『ためにならないもの』『言動から感じられる悪意』といったものがある。
ストリンダーは見た目や図鑑説明、そして特性のパンクロックからして、パンクロッカーをモチーフにしたポケモンである。
パンク・ロックは反社会的な衝動・フラストレーションを原動力とした力強い調べである。それは時としてムーブメントを生むが、一方で体制側としてはノイジーなものと言える。
そういったパンク・ロックの特徴を『ためにならないもの』という意味での『毒』と定義し、パンクロッカーをモチーフとしたストリンダーには毒タイプを与えたのだと私は思う。
音楽・絵・小説など、文化と言えるものは様々だが、例えば風刺画とか風刺小説とかそういったものは『毒のある作品』と呼ばれることがある。それは文化の中にある毒と言えないだろうか。
そのため、他のどれでもない独立した『文化的な毒をモチーフとしたポケモン』としてこの分類とした。
ただ、ストリンダーは爬虫類もモチーフに入っているので、タイプBに入れてもいいとは思う。
タイプG:その他のポケモン
(アルセウス)
(シルヴァディ)
ムゲンダイナ
(3/69種類)
その他のモチーフ。
ドラミドロはリーフィーシードラゴンというタツノオトシゴの近似種がモチーフとされ、この種には毒を持つという特徴はない。藻に擬態するというので、その関連だろうか。
ムゲンダイナは設定上ガラルの大地のエネルギーを吸い取ったり、ダイマックスの仕組みの遠因だったり、周囲に凄まじい悪影響を与える災害のような奴なのでタイプEが一番近いかもしれない。
終わりに
毒タイプを分類に分けると、毒を持った動物をモチーフとしたポケモンがダントツで多い。毒を持った動物はイメージとして我々が受け入れやすいので作りやすいのだろう。
一方でストリンダーが出てきたことによって、毒タイプの解釈が広がったため、思いもよらぬモチーフの毒タイプのポケモンも増えてくるのではないか。例えばラッパーポケモンとか。
意外に少ないなと思ったのは、初代から存在する公害モチーフポケモン。こちらは被害に遭った人たちへの配慮とかそういうのがあるから出しづらいのかなーなんて思ったり。
ゴミモチーフがダストダスしかいないので、ゴミをより細分化したポケモン……例えば毒・鋼タイプの空き缶をモチーフにしたポケモンとか出せそう。
こんな感じの。
毒タイプは初代でたくさん出たものの、それ以降は小出しになっている印象なので、解釈が拡大したことやそれぞれの要素を再構築したポケモンたちが出てくれることを期待したい。